触覚をフルに活かした体験演習にチャレンジ! 専門コース第4回のテーマは、「触れて知る世界」 〜点字や白杖を通して見えてくるもの〜です。 文字通り視覚を使わずに、触覚をフルに活かして授業を受けてみようというもの。 講師は、全盲で鍼灸師をされている佐々木奈央先生で、 サポートとして千葉大の松本毅先生にもご協力をいただきました。 佐々木先生から点字についての説明を受けた後、 実際に点字を打ち込む体験や、読み取り体験を行いました。 また、環境健康フィールド科学センター建物内で白杖を使った歩行演習も行われ、 何も見えない不安の中「相手を信じてゆだねる」とはどういうことかを 身をもって学ぶ機会を得ました。
点字は街の中や日用品など至る所で目にしますが、どのように読み取るのでしょうか? まず、点字の構成の仕組みを説明いただき、実際のサンプルに触れてみます。 触り慣れていないので、どこからどこまでが一文字かもわかりづらく 微妙な点の間隔もわかりません! さらに打ち込む場合は、凹凸が逆になるので、左右を逆にしなければならず、 受講生たちは頭を抱えながら自分の名前を打ち込んでいました。 また、いくつか点字のついている日用品などを持参し、 「こんなところにも点字がついていたんだぁ…」と驚きを隠せません。 次に白杖を使った歩行演習です。 一方が誘導しながら、センター内を軽く一周しますが、 もちろん、階段や小さな段差もあり曲がり角もたくさんあります。 誘導される側は、相手の肩を持つ手に思わず力が入り杖をもつ手に集中できない様子。 さらに誘導する側も、どのように言葉で伝えれば良いか?や、 タイミングを計るのが難しかったようです。 最後は、二つの演習を終え、そこから様々な気付きを話合います。 まず、受講生から日常生活の不自由さについて多くの疑問が出されました。 「講義などでメモを取りたい場合はどうするのですか?」 「初めての場所へ出かけた時、右左どちらに行くかの判断は?」 「電車のドアの位置はちゃんと確認とれますか?」 「商業施設内など点字ブロックがない所はどう歩きますか?」……などなど、 多くの疑問に対して佐々木先生はひとつ一つ丁寧に答えてくださいました。 今回はこのような演習を通して、いかに日々の生活が視覚に頼っているかを実感し、 自分たちの住む街に一体何が足りないのか?を考えるきっかけ作りとなりましたが、 最後に佐々木先生から「これは非日常ではなく、自分に足りない部分を努力して 補うことと同じですよ。なんだ、こんなもんなんだ…と言ってほしいですね。」 という言葉と明るい笑顔に、皆エネルギーをもらうことができました。