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2010年12月04日

10年度 後期専門Cコース第3回プログラム

看護の現場から、触れ合うことの意味を考える
早くも専門コースは第3回目を迎えました。

今回は「触れる身体・触れられる身体」〜ケアとタッチング〜。
講師は、ご自身も看護師をされている千葉県立保健医療大学の片倉直子先生と、
西洋哲学と看護研究をされている千葉大学の望月由紀先生です。
お二人をお招きし、“看護”という視点から、患者さんへ“触れる”という
テーマで講義が行われました。
その後は受講メンバー全員でのディスカッション!
表面的なスキンシップだけでなく、感情や心理面に至るまで、
様々な意見交換を行いながら、“触れる”ことはどのような意味を持つのか
について話し合いました。

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まず、片倉先生より、過去にご自身が担当された腎臓がんの患者さんの
事例をもとに、質問を交えながらのディスカッションです。
この患者さんは、合併症に糖尿病があり、先にインシュリン治療や食事制限を行ったため、
訪室時のたびに「食事がまずい」と看護師に苦情を訴え、また、術後の傷口のつきも悪く、
「医療ミスだ」と大声を上げるなど、トラブル続きだったと言います。
それでも、病状が安定してきたため、看護師の介助付きが条件でシャワー許可がおり、
担当であった片倉先生が背中を流した後は、急に態度が一変し「どうもありがとう」と
何度もお礼を言われたそうです。

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一体何が原因でこのような変化が起きたのでしょうか?
「物理的な触れ合いから、心の触れ合いもできた」
「日常生活に一歩近づけた感覚を得たから」
「お湯の暖かさや気持ち良さによって、心が開いた」……などなど、
そこから考えつくことをみんなでディスカッションしながら本質を探っていきます。

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次に望月先生から西洋哲学の思想についての講義です。
17世紀に活躍した哲学者、デカルトが提唱した心身二元論という概念と、
それらに対抗した考えをもつ現象学について、メルロ=ポンティの概念をもとに
駆け足で説明いただきました。
実はこの講義だけでも数時間は要する難しい内容ですが、
今回は身体や精神のとらえ方の基礎となった近代哲学の思想に触れ、
身体と精神はパーツに分けられるものではなく、両義性をもつという
ことを学びました。

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さぁ、ディスカッションの再開です!
「確かに好きな人に触れられるのと、嫌いな人に触れられるのは違う」
「男女では感覚的に違いがあるのでは?」
「じゃぁ、介護ロボットに触れられたらどんな気持ち?」
「場合によっては、機械的にケアしてもらったほうが楽だ」
「羞恥心を感じさせないように振る舞える看護師さんはプロ」
「入院したことがなくて想像できない!」
「道端で倒れた女性を見ても、助けようとしない人たちがいる」
「心の触れ合いが重要だと思う」……など、受講生たちの経験談を
合わせながらの話はつきません。

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最後に先生から「この時代、あえて“触れる”ことを遠ざけて
しまっている感もあるが、時には思いっきり介入することも大切では」
という一言が非常に印象的でした。
 

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